天皇皇后両陛下をお迎えして

森:今日はリーガロイヤルホテル小倉の南浦忠義総支配人にお話を伺います。リーガロイヤルホテル小倉は2018年に開業25年目をお迎えになるとのことです。最近も10月27日から3日間、天皇皇后両陛下が北九州の地にお越しになられましたが、その際はこちらのホテルにご宿泊になられたとのことです。お迎えする側としての準備や当日のご苦労もあったかと思いますが、お取り組みについてお話しください。

南浦:天皇皇后両陛下の行幸啓(ぎょうこうけい)につきましては、私たちのホテル(小倉)ではスタッフもこれまで経験がなかったものの、たまたま私が大阪の本社にいた際に2回ほど御側周りの仕事をしていましたので、そのノウハウを私自身が持っていた部分はございました。またホテルだけでなく、福岡県や北九州市と一緒に行わないといけないということで、スタッフ一同、準備に取り掛かりました。福岡県警察は下見だけで延べ約1,300人の方がお見えになりました。随時、県内市内のご担当の方にお越しいただいて、いろいろとご相談させていただきました。そうしてお迎えすることができたということです。

南浦:両陛下ともにホテルの館内は私がご先導させていただきました。歩きながらお話をされていらっしゃるなかで、国民の皆様に対して非常にご関心を持たれてご心配されていらっしゃる御姿がとても印象的でした。また分刻みで行動される訳ですが、ホテルの正面玄関に発着される時は皆様にお手振りを長くされていたことも印象に残っています。そういったお心遣いは私としましても大変良かったと思っています。

森:私たち市議会議員も特別奉迎ということで、安川電機みらい館をご視察になられた後にホテルにお戻りになる時、ホテルの1階ロビーでお迎えするという貴重な役目をいただきました。目の前をお通りになった時には両陛下に対して感謝の念が湧いてきて、自然に頭が垂れるという感じでした。本当にお越しになられて良かったと思いました。

インバウンドについて

森:最近ではインバウンド(訪日外国人旅行)の方が全国各地に増えていますが、2016年に北九州市を訪れた外国人旅行者数は約35万人で前年度を約10万人も上回るというデータがあります。そうしたなか、市議会9月議会の本会議で私も「インバウンドによる旅行消費額を地域内でいかに増やして街全体の活性化につなげるかが重要」と提案いたしました。インバウンドについてはいかがお考えでしょうか。

南浦:私どものホテルにも韓国・中国・台湾からのお客様が多くいらっしゃいますし、今後はそれらの国や地域にタイも加わってくると思われます。こうした皆様に日本の良さを1つの都市だけではなくて、周遊していただきながら様々に感じていただくことが可能になると思います。そういう取り組みを各地で行えば、国全体で訪日外国人旅行者4,000万人という数字が達成できるのではないかと思います。

森:外国人旅行者の数を増やす段階からもう一段ギアを上げて、いかに旅行消費額を増やしていくかについて、民間の皆様の知恵と力をお借りしながら、地域全体で一緒に取り組んでいく段階に入っていると思います。これからも北九州の観光やビジネス、おもてなしの拠点としてご指導・ご協力よろしくお願いします。