森: 第1回目の対談ですが、北橋市長にご登場いただきました。今日はまちづくりについて市長のお考えを伺いたいと思います。まちの変遷を見てみますと、ほぼ、小倉都心、黒崎副都心、そして旧市の中心市街地などのいろんな整備が一巡したと私は思っています。都市間競争が厳しい時代に、もう一度、北九州の拠点というか、小倉都心に目を向けて、ここにいろんな力、民間の力、行政の力、市民の力を組み合わせて新しいまちづくりを行っていくことが、北九州市全体のために必要ではないかと思います。北九州市の今後の地域開発のあり方について、お考えをお聞かせください。
北橋: 国同士の競争もありますが、都市間競争もますます強くなってきている感じがします。ビジターを誘致する、企業の投資を確保するにはどうあるべきかを考えると、やはり、行政の中心であり、交通の中心である小倉周辺というのは、市全体の更なる発展のために、極めて重要な戦略的な拠点だと思います。ようやくリーマンショックの傷が癒えてきましたので、小倉中心部における都心の再開発、まちづくりはいろんなところで検討が再開されましたね。4年ぶり、5年ぶりでしょうか。これはチャンスだと思います。都心部がさらににぎわうと、さらに快適にビジターが集まる、それが投資の拡大につながっていく、雇用が生まれる、所得が上がるということに直結していきます。旧五市それぞれ大事でありますが、市全体としては戦略的な中心拠点をバージョンアップしていくことがますます大事になってきます。
森: 元気がでる話だと思います。北九州市民が集う都心であると同時に、近くは山口県、下関市であったり、筑豊地域であったり、京築から中津、大分県北なども含めた、大きな集客をする街になる、あるいは、九州全体のなかで北九州市を位置づけて、もっと都市の魅力を高めて、多くの人を広範囲から集まられるような街になってほしいと思います。そして、何か目的があって、例えば、食事に行こうとか、コンサートに行こうとか、目的があって街に行くと同時に、北九州の小倉の街に行ったら、何か楽しいことがあるね、目的が見つけられるね、という街に成長してほしいと思います。
森: 市長とお付き合いしてしばらくになります。日頃は、市長と議員という形ですので、議場ではやはり固いやり取りになってしまうのですが、叱咤激励も含めてメッセージをいただけますと幸いです。
北橋: 合併して半世紀経って一歩を踏み出すという大きな節目の時です。北九州市が未来に向かって羽ばたくためには、市民が1つだ、市が1つだ、そういう、気持ちが大事ですね。その点、森さんは、選挙区は小倉南区ですが、常に発信は北九州市民全体のことを思って、正論を貫かれている。大変頼もしく思いますし、これからもそれを続けてほしいと思います。未来を信ずる気持ち、未来への熱い気持ち、夢というものが、過酷な現実を時には乗り越えさせる力になるし、是非、そういう、まだ50歳になっていない世代の、次のリーダーとして是非がんばってほしいと思います。
森: ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。